「不登校になって以来、なかなか勉強が進んでいなくて……」
「気持ちは回復したけれど、ただ家にいるだけで。時間は余ってしまって……」
「復帰のためにも勉強を再開したいけれど、どうやればいいのか……」
子どもが不登校になると親としては大変ショックでしょう。

まずは本人の心の不安を和らげることを共に考えていきたいものです。
ただ今まで学校で勉強をしていたものも周りの友達から一気に置き去りにされてしまいます。
本人も保護者も勉強面の不安が大きくなってきますね。中学校や高校で中心に考えることは「学習」です。
不登校ゆえ生活全般に不安を抱えてしまいましたが、学校を行かないなりにも学力を維持する方法に留意したいものです。
不登校がきっかけで授業に遅れてしまい、学校のテストも受けられず・評価をもらえず次のステップへいけなくなるのは子どもにとって幸福ではありません。
”授業さえ受けていれば得ていた評価”や”勉強をすることで得た学力”を不登校の学生年代で取り残してまうのです。
その結果「希望する進学先を選ぶ」可能性を大いに下げてしまうということになります。



すなわち学力を身につけるということは
「子どもの将来への可能性をどれだけ広くする」ことができるかと思うことです。


不登校には様々な原因がありますが、大まかにいうと「学校という教育システムで学ぶこと」が合わなくなってしまったと考えることもできます。
では学校を使わなくても”どのように必要な学力を身につけられるか”気持ちを切り替えるのがポイント。
となると「不登校であっても学校の勉強に追いつけますか?」と問題があります。
不登校でも勉強を進めて、学力を高めることが可能です。
ただし不登校になったことで落ち込んだ気持ちが回復できているかが前提となります。本人の気持ちが前向きではないのに勉強には向かえませんのでそこはじっくりと時間をかけましょう。
不登校でも「勉強を再開してもOK」な前提条件とは
- 気持ちの回復
- 生活リズムの回復
- 体力の回復
- 環境の回復
この4つの条件が回復しているようであれば、勉強に遅れを取り戻し・追い付くようにしてもいいでしょう。
そして不登校でも学習の遅れを取り戻す4つのポイントは?
- 短時間からスタートする
- 定期テストに対応するように
- オンライン授業には参加してみる
- 学習サポートを使ってみる
まだ気持ちが回復していないと見えるようであればまずはじっくりと休息を取るようにします。
そして子どもの状態にあった学習方法をサポートしていけば勉強に追いつくというのは十分に可能なのです。
ではそのためのステップを解説します。
本人の不安を回復させる:勉強の遅れを取り戻し・追いつくための前提として


これまで学校に行けたのに、不登校になったのには「どこか本人に無理」「心が不安」があったからです。
心理的にも身体的にもストレスがかかり・無理が強いられる状態が続いていました。
まずは「何もしないで心や体を休める」ことが必要です。
休むことで肉体と心にエネルギーが回復してきます。
「なんか1日何もしていないのは勿体無いかも」
「家にばっかいるよりも体を動かしたい」
まず親にできるのは、そのような気持ちになるまで焦らずに待つことです。



まずは本人の心が回復しているか、じっくり時間をかけていきましょう。
不登校経験者の将来にはどのような進路があるでしょう?
けっしてネガティブなものだけではありません。
勉強に追いつくために:本人の気持ちが回復しているか? 不安は?
勉強を再スタートするためには、本人に不安がなくなり、落ち着いているまで待ちましょう
本人の気持ちが回復しているかがもっとも重要です。
子どもは不登校直後は不安が心にいっぱい。あらゆるものごとから気持ちを背けたくなっています。
そのような状態では何をやっても却って心を閉ざしてしまうことになるので、まずは心が落ち着いた状態になるまで待つことが必要です。 回復すれば落ちついた会話ができるでしょう。
自分がどのような気持ちなのかそれとなく話すことができるでしょう。
気をつけることは「大人サイド」が勝手に価値観を押し付けないことです。
子どもと丁寧に話し合いながら「今」何ができるか一緒に考えること。
その中で”家でだって勉強”ができ、それが将来への可能性を広げることを知ってもらい、その上で今は何をするのか「自己決定」していくことです。



勉強を追いつかせるためにも、まずは本人の気持ちの回復。けっして無理強いはしないように。
本人の気持ちをていねいに聞いてきましょう。
勉強に追いつくために:生活リズムは整っているか?


勉強に追いつく前提として、生活リズムを安定させていきましょう。
「早い起床」「早い就寝」
不登校中は夜型生活になっていたり、食事時間が不規則だったりと生活リズムが整っていないことが多いです。
少しずつでいいので、生活リズムを朝方に整えていくことが次のステップ。
勉強をするためには、短期間で一気に覚えるというやり方はよくありません。
なぜならこのやり方ではすぐに忘れてしまうからです。
長期的に持続的に勉強ができるためにも朝方の生活に戻すことが先決。
まずは睡眠時間の調整が大切ですね。
同時にビデオゲームやスマートホンを多くの時間でやってしまいがちですが遊ぶ時間や手に触れる時間を決めることも必要でしょう。
液晶モニタから出ているブルーライトは覚醒作用があり、夜の睡眠を妨げる働きがあります。
心のエネルギーが回復したら、生活リズムを整えるようにするよう心掛けていきましょう。



勉強を追いつかせるためにも、生活のリズムを整えましょう。学校を休むことで生活リズムが乱れがちです。早い起床、早い就寝を安定させていきましょう!
勉強に追いつくために:体力は回復しているか?勉強のために必要な体力を


勉強に追いつく前提として、必要な体力を取り戻しましょう。
不登校期間中は体力が低下しています。
ずっと家の外から出ていませんから。勉強を追いつくために再開しようにも、最低限の体力が必要です。
かといってサッカーをしたり、テニスをしたりと激しく体を動かしましょうというわけではありません。
軽く家の周りを散歩するとか筋トレをするとかでいいのです。
家を出なくなることで落ちる筋力はまず脚力。家の中だけにいて歩かなくなるからです。
特に脚力でエネルギーを使うのは腿の筋肉。
「大腿四頭筋&ハムストリング」
この筋肉は歩いたり、移動したりするだけで自然と鍛えられます。
まずは自分の都合のいい時間でいいので軽く外を散歩してみるだけで全然エネルギーの消費は変わるのです。



不登校から勉強を追いつかせるためにも、体力を回復させましょう。簡単なウォーキングでもOKです。
体力を使うと脳もリフレッシュしますね。
勉強に追いつくために:遅れを取り戻す勉強のための環境は整っているか?


勉強に追いつくためには「勉強をするための環境を整える」ことも大切です。
机の周りや鞄の中は不登校になった時そのままでは?
衣類も畳まれず山のように積み重なっているのでは?
勉強をするにしても、まずは環境が整理されていないと気持ちが集中できません。
必要な教科書や参考書は一箇所にまとめ、使うときに取り出せるようにしましょう。
同時に断捨離も。
日常生活の中で使わないものもなんとなく積もり積もっていないでしょうか?
家の人と一緒にでもいいので不要なものはメルカリに出してみるのも気分転換になります。



勉強を追いつかせるためにも、環境を整えましょう。
部屋のキレイにすることで「これまでの自分」をリセットするきっかけになりますね。
このように不登校から生じた自信も、時間をかけつつ、回復してくるでしょう。学校に復帰する・しないということも焦らないで考えたいところです。まずは今、家にいながら出来ることを計画してきましょう。
自分の未来をちょっとだけ考えてみるのです。
不登校から学習の遅れを取り戻す・追いつくための「4つのポイント」は?


不登校で遅れてしまった学習に追いつくためといっても、本人に大きく負担のかかることはオススメしません。
まずは簡単にストレスを感じずにできることから始めましょう。
将来の可能性を考えると「学力の遅れどう取り戻すのか」がまずは考えてみるポイント。
ここでは不登校から勉強をしていくためのポイントを解説します。
ポイント1:短時間からスタートする


不登校からの勉強に追いつくためには、勉強を短時間から始めましょう
まずは短時間から勉強を再開しましょう。
1日30分とかの短い時間でOKです。教科書を読む、参考書を読む、ドリルをやるといった簡単なことから。
お手軽学習復帰メニュー
- 教科書を読む
- 参考書を見渡す
- ドリルをやる
- 教育系YouTubeを見る
慣れてくれば午前・午後・夜と1日を3つに分けて、その中で分散させながら勉強を始めてもいいでしょう。
分散した方がいいのは「勉強効率がいい」「疲労が溜まりにくい」という理由からです。
不登校から学習の遅れ取り戻すポイント:まずは無理をしない。短時間の学習から、体に慣れさせる。
ポイント2:定期テストに対応するように
不登校からの勉強に追いつくためには、定期テストへの対策に力を置きましょう
勉強する範囲をどう設定するのかというと定期テストに対応できるようにしたいです。
不登校とはいえ相談すれば、別室受験など対応方法は学校側が提示してくれます。
定期テストがなぜ重要なのかというと
「定期テストでとった点数で調査書への評点が決まる」からです。
たしかに不勉強期間が続いているので定期テストに向けて勉強するのは不利でしょう。
しかし何を目標にするのか考えると「できる範囲でいいので定期テストに向けてモチベーションを高める」ことが効果があります。
学校の先生がつける内申点への評価基準を考えると、定期テストに合わせた方がプラスになります。
授業から離れていたので、おそらくわからないところもあるでしょう。
そのようなわからないところを見つけることで、不登校で遅れた自分の課題を見つけることができます。



なんとなくの気分で学校の進み具合を見てみることで勉強に対する気構えがポジティブになりますよ
もちろん出席日数の問題もあります。こちらは学校と連携したことで家庭学習をすることで出席扱いになるという制度もあります。
何よりも定期テストを受けるという目標を持つことで「学校への拒否感」が減少します。
不登校から学習の遅れ取り戻すポイント:定期テストの出題範囲の内容を自分なりにトライしてみる。
ポイント3:オンライン授業には参加してみる


遅れた学力を取り戻すためには、学校のオンラインの補習や課題提出等にトライしてみましょう。
GIGAスクール構想のもと一人一台のPCやタブレットが配布されています。
学校でも在宅しながらの学習が進められるのかということに挑戦するといいです。
対面だとストレスがかかるかもしれませんが、オンラインで進めることで級友とは会うことなく学校に参加できるでしょう。



不登校の理由として、人間関係によるものが多いそうです。
オンラインを使うことで学ぶことを純粋に集中できますね。
まずは学校と相談をして、オンラインでできる学校の活動に何かないのか相談してみましょう。
学校もまだまだ暗中模索ですが、本心としては生徒を置き去りにしたくないと思っています。
場合によっては授業の中継やオンライン課題など参加できることもある可能性が。
不登校から学習の遅れ取り戻すポイント:学校のオンラインの補習や課題提出等にトライしてみる。
ポイント4:学習サポートを使ってみる
勉強に追いつくかといっても親がサポートするというだけでは難しいでしょう。
特に不登校の子どもに学習をサポートするには以下のような学習サービスがあります。
学習の遅れを取り戻す方法:個別指導塾


学力の遅れを取り戻すには、個別指導塾を使ってみる
個別指導塾とはマンツーマンで、個人の課題にあった問題を講師が教えるサービスです。
特徴としては家から離れ、学習スペースで他の子どもたちと一緒に学びましす。ただ内容は一人一人異なります。
近所に個別指導塾がある場合には利用してもいいでしょう。
不登校になったことで集団への苦手意識があると考えれますが、皆と一緒のことはしないので安心して学べます。
留意したいのは先生による相性が大きいことです。
口コミや周りの評判を聞いていい先生と情報があるのなら、まずは体験してもいいかもしれません。
学習の遅れを取り戻す方法:家庭教師


遅れた学習に追いつくためには「家庭教師」もいい方法です。
家庭教師の良い点は「個人の問題に合わせた本人にあった勉強プラン」を提示してくれることです。
現在の家庭教師はこれまでの「わかりやすい教え方」とともに、「本人に考えさせたり」「学習プランを提示するコーチング機能」があったりすることが特徴。
コーチングとは、直接勉強を教えるのではなく「モチベーションのアップ」「問題の把握」「学習計画の提示」を担当します。
スポーツ選手には優秀なコーチがいるように、勉強でもコーチがいることで本人の学力を伸ばすことができるのです。
ただ講師の質にばらつきがあるので気をつけたいです。



講師との相性には十分注意しましょう。無料体験キャンペーンだと、キャンペーン専用講師ということもあるので十分に確認を。
いい講師はただわかりやすいのではなく、その問題を解くためにまず何から考えて、どういう視点を持てばいいのかを「気づかせて」くれます。
最近では「オンライン家庭教師」が広がっています。
オンライン家庭教師だと全国規模で講師がマッチングされるので「いい講師」に出会う可能性は高まります。
対面でないデメリットはあるものの、本人が問題を解くための再現性があるかも含めて考えたいところです。
\最近では家庭教師もオンライン化され、値段もお手頃になってます/
ご存じですか?家庭教師でコーチングができるって 学習効率が激アガ
また不登校の背景に「ADHD(発達障害)」があるものも見受けられます。
その場合には、発達障害に特化した家庭教師サービスがあるのをご存知ですか?
>ADHDの学力をグッと伸ばす方法は? オンライン家庭教師が発達障害の学びに効果的である理由を語る
学習の遅れを取り戻す方法:タブレット学習


学習に追いつくためには「タブレット学習」もあります。
こちらは学習プログラムが「全部の学習内容を網羅」していて自分に必要なところから学びます。
優秀なのはAIを用いて間違ったところを分析し、それができるようになるためには?と新たな学習計画を示してくれることです。
不登校で学習に遅れているとなると、まずはどこにつまずいているのかチェックすることが必要です。
短期間でも学習範囲は膨大な内容になることもありますね。その中から自分の知識の欠けているところを見つけるのは、とても手間がかかります。
タブレット学習は学習内容が網羅され、そこからAIでデータを取るので自分の問題点を分析し、学習を計画するのに長けているのです。



直接人と会うことがないので、不登校の子どもにとって心理的なストレスならないのが継続率が高い理由。
ただ1日の中で「いつやるのか」などと計画的に利用しないと、途中で辞めてしまうことになりかねないのでご注意を。
コーチとともに
またサービスの中には「コーチ」がついているものもあります。
コーチは直接教えるのではなく、進捗管理やモチベーションの維持や分析を行います。
タブレレット学習の課題は「学習プログラム教材をやりっぱなし」にしてしまい、その後のフォローがされていないところでした。
でもコーチング機能があることで、学習の進捗を確認し合いながら勉強が進みます。
コーチング機能があることで子どものモチベーションへのバックアップができるというのも魅力です。
\実を言うと人との相性って超大事。タブレットなら気持ちがリラックス/
不登校から学習の遅れ取り戻すポイント:「オンライン家庭教師」や「タブレット学習」などの学習サービスを使ってみる。
視点を変えてみて。本人の興味関心を広げられるか?


不登校になったというには学校生活への不適応な部分があったからでしょう。
逆にいうと本人の興味関心を学校以外の部分に広げていくチャンスがあるとも言えます。
もちろんゲームやアニメなど子どもが好きなものへの深めていくこともできます。
ただできればもっと将来を生きていくためのスキルにつながるものを!と考えてみてはいかがでしょうか?
可能性を広げるプログラミング学習
そう考えるとおすすめめなのがプログラミングです。
IT社会と言われるようにプログラミングができれば、これはどこの会社からも引き手あまたのスキルであり、自分での起業も大いに可能です。
なんだかわからないまま悶々としている、可能性を探したいけれどどうすればいいのか分からない……そのような時はプログラミングを学ぶのを検討してみてください。
\中学生・高校生向けのおすすめのプログラミング学習はこちらから/
可能性をさらに広げる英語コーチング


もう一つは英語です。
プログラミングと同様で不登校になった「気の持ちよう」だと、日本の学校システムには収まらないものの見方をしているかもしれません。
子どもからすると親が考えている以上に、視点が外側に向いてという例もあります。
そんな場合は英語コーチンを受けてみるのもいいです。
これまで流行ったオンライン英会話では外国人と話はできるけれど、自分の勉強を計画し予習・復習しないと力がつきませんでした。
しかし英語コーチングは勉強方法を教えてくれます。
これただの英会話に比べ勉強時間が多くなり、やるべきことを効率的に勉強できるので着実に英語力を伸ばすことができます。
\英語コーチングはこちらからチェック/
まとめ
不登校になったことをどう捉え、次に何ができるのかという視点で考えることができれば意外にやれることがありそうです。
特に現在では大半の場合、大学卒業ということで就職での可能性も広がります。そのためにも学力をつけていくことは、気持ちが回復さえすれば、チャレンジしたいことです。
学校での学びは大切だけれども、必ずしも全ての子どもがそれに適応できると考えるには無理があります。
家庭学習であっても勉強に追いつくことは可能です。
意欲があってもっと学びたいという思いがあれば自分で先の学習も進めることができます。
子どもの可能性をどう広げることができるかという視点でサポートしていきましょう。