税の作文テーマ20選|小学生・中学生別に元教師が具体例で解説
「税の作文、何を書けばいいかわからない…」
そう思って検索した小学生・中学生のみなさん、または一緒に悩んでいる保護者の方、この記事がその悩みをそのまま解決します。
税の作文でいちばん最初につまずくのが、「テーマ選び」です。何を書いてもいい、というのが逆に難しい。
この記事では、中学校で10年以上国語・社会科の作文指導をしてきた筆者が、実際に生徒が高評価を得たテーマ20選と、テーマが決まったあとすぐ使える起承転結テンプレートをわかりやすく解説します。
この記事を読めば、今日中にテーマが決まり、書き始めることができます。
税の作文テーマの選び方|3つの切り口
テーマは大きく3パターンから選べます。自分が「これなら書けそう」と思えるものを選んでください。
① 身近な体験・疑問から選ぶ(いちばん書きやすい)
自分が実際に見たこと・感じたことを出発点にする方法です。
「なんでこれにお金がかかるんだろう?」「これって税金で作られてるの?」という素朴な疑問が、最高のテーマになります。
例:
- 救急車を呼んだとき、お金がかからなかったのはなぜ?
- 学校の教科書がタダでもらえる理由が気になった
- 町の公園や道路は誰が管理しているんだろう
このパターンは「自分の言葉」で書けるので、審査員に伝わりやすい作文になります。
② 社会のニュース・問題から選ぶ
少子化・高齢化・医療費・環境問題など、税金と深く関わる社会問題を切り口にする方法です。
中学生に特に向いています。調べてわかったことを書けるので、内容に厚みが出ます。
例:
- 高齢化が進むと税金はどう変わるか
- 消費税はなぜ上がり続けているのか
- 環境税(炭素税)とはどんな仕組みか
③ 将来・夢・キャリアから選ぶ
「将来なりたい職業」「将来の日本」「自分が大人になったとき」という視点から、税との関わりを書く方法です。
例:
- 医者になりたい自分と、医療を支える税金
- スポーツ選手として納税者になる日を考えた
- 税金で運営されている学校の教師になりたい
小学生向け|税の作文テーマ10選
| # | テーマ | 書き方のポイント |
|---|---|---|
| 1 | 学校の教科書は税金で買われている | 毎日使う教科書が「無料」である理由を調べて書く |
| 2 | 救急車・消防車がタダで来てくれる仕組み | 緊急のとき助けてもらえる安心感と税金のつながり |
| 3 | 公園・図書館・プールは誰が作ったの? | 地域の施設を実際に見て、税金で作られていることを発見する |
| 4 | 給食は税金で支えられている | 毎日食べている給食費の一部が税金から出ていることへの気づき |
| 5 | 横断歩道や信号機にも税金が使われている | 安全に登下校できる環境と税金の関係 |
| 6 | ゴミを集めてくれる人たちと税金 | ゴミ収集が無料でできる理由を調べて書く |
| 7 | 税金がなくなったらどうなるか想像してみた | 身近なものが税金で成り立っていることを逆から考える |
| 8 | お父さん・お母さんが税金を払っていること | 家族の話を聞いて、働くことと納税のつながりに気づく |
| 9 | 外国では税金の仕組みがちがうと知った | 消費税率の国際比較などから、日本の税制を見直す |
| 10 | 将来、自分も税金を払う人になる | 大人になったら社会に貢献したいという前向きな結び |
小学生へのアドバイス: テーマは「自分が実際に見たもの・使ったもの」から選ぶと書きやすいです。上の表の1〜5が特におすすめです。
中学生向け|税の作文テーマ10選
| # | テーマ | 書き方のポイント |
|---|---|---|
| 1 | 消費税はなぜ上がり続けるのか | 社会保障費の増大と税収の関係を調べ、自分の考えを述べる |
| 2 | 少子高齢化と税金の未来 | 現在の高齢者福祉を支える税の仕組みと、自分たちの世代への影響 |
| 3 | 医療費と税金|無料で受診できる裏側 | 健康保険・国民医療費の仕組みを調べ、制度への感謝と課題を書く |
| 4 | 教育にかかる税金と学力格差 | 公教育が税金で支えられていることと、教育の機会均等について |
| 5 | ふるさと納税で地域を応援する仕組み | 税の使い道を自分で選べる仕組みへの関心と、地域振興との関係 |
| 6 | 環境税(炭素税)と気候変動対策 | 地球温暖化対策に税金が使われている現実と自分たちの未来 |
| 7 | インフラの老朽化と修繕費の問題 | 道路・橋・上下水道の老朽化に必要な税金について調べて考える |
| 8 | 国の借金と将来世代への負担 | 財政赤字の現状を調べ、私たちの世代が何をすべきか考える |
| 9 | 税の使い方を国民がチェックできるか | 予算公開・情報開示と民主主義の関係から税の本質を考える |
| 10 | 海外の税制と日本の比較|北欧モデルに学ぶ | 高福祉・高負担の国と日本の違いを調べ、理想の社会を考える |
中学生へのアドバイス: テーマ1〜4は調べやすく書きやすいのでおすすめです。テーマ5〜10は難易度が上がりますが、独自性が出やすく上位に入りやすいテーマです。
テーマが決まったら|起承転結テンプレートと作文サンプル
穴埋め式テンプレート(400字〜600字対応)
テーマが決まったら、以下の4つの欄を埋めてみてください。これが完成すれば、あとはそれを文章にするだけです。
【起】きっかけ・疑問(2〜3文)
→ 「○○を見て(使って・聞いて)、〜と思いました(疑問に感じました)。」
【承】調べてわかったこと(3〜4文)
→ 「調べてみると、〜ということがわかりました。」
→ 具体的な数字・事実を1つ入れると説得力が増します。
【転】自分の考え・感じたこと(3〜4文)
→ 「これを知って、〜だと思いました。」
→ 最初に思っていたこととの違いを書くと深みが出ます。
【結】これからの自分の姿勢(2〜3文)
→ 「これからは〜したいと思います。」
→ 「税金を払う大人になったとき、〜でありたいです。」
作文サンプル(中学生・約500字)
テーマ:救急車と税金
先日、近所で救急車が来る場面を見た。サイレンを鳴らして素早く駆けつける姿を見て、「呼んだ人はいくら払うのだろう」とふと思った。
調べてみると、日本では救急車の出動は原則無料であることがわかった。消防署の運営費、救急隊員の人件費、車両の維持費は、すべて税金でまかなわれている。総務省の資料によると、救急車が1回出動するコストは約4万5千円とも言われている。
最初は「タダで来てくれるのは当たり前」と思っていたが、その裏に私たちの税金が使われていると知り、考えが変わった。もしこれが有料になれば、お金を心配してためらう人が出るかもしれない。救急医療が誰にでも平等に届く仕組みは、税金があってこそ成り立っている。
私はまだ税金を払っていないが、将来納税者になったとき、「自分の税金が誰かの命を救う」という気持ちで働きたいと思う。税金は義務であると同時に、社会への参加だということを、今回の学びで強く感じた。
ポイント解説:
- 【起】身近な体験(近所の救急車)から始まっている
- 【承】具体的な数字(約4万5千円)を入れて信頼性を上げている
- 【転】「最初の考え」と「調べた後の考え」の変化が書かれている
- 【結】「将来の自分」へとつなげて前向きに締めている
審査員が評価するポイント3つ
全国中学生作文コンテスト(主催:全国納税貯蓄組合連合会・国税庁)の審査傾向をもとに、評価されやすい作文の特徴をまとめます。
① 自分の体験・言葉が入っているか
作文において「オリジナリティ」は最大の武器です。例文を写しただけの文章は、まるでAIが書いた説明書のように無機質で、読み手の記憶に残りません。重要なのは、「世界で自分しか見ていない景色」を1つでも入れることです。
例えば、「税金は消防署に使われています」と書くのではなく、「部活の帰り道、真っ暗な住宅街を照らす街灯を見て、これが税金で守られている安全なんだとふと気づいた」といった、あなたの五感(見た、聞いた、感じた)を通したエピソードを盛り込みましょう。
「当たり前だと思っていた日常」が、実は税金によって支えられていたと気づいた瞬間の「心の揺れ」を書くのです。特別な事件である必要はありません。「教科書が無償で配られたときのインクの匂い」や「公園のベンチが新しくなっていたこと」など、些細な気づきこそが、あなたの言葉に真実味を与えます。自分だけの視点が入ることで、文章に血が通い、読み手は「この子はこのテーマを自分のこととして考えているな」と確信してくれるはずです。
② 税と社会のつながりが書けているか
「税金は大切です」という結論は、いわば料理の完成図。読者が知りたいのは、その中身、つまり「なぜ・どうやって大切なのか」という因果関係(プロセス)です。ここで求められるのは、社会の課題と解決を繋ぐ「論理の橋渡し」です。
具体的には、「○○という課題(現状)」→「税金の投入」→「△△という結果」という3段構成を意識してください。 例えば、「少子高齢化で一人暮らしのお年寄りが増えている(現状)」という点に着目したなら、「そこに介護保険制度や地域の福祉サービスとして税金が使われることで(手段)、誰もが孤独死を恐れずに済む安心な社会が保たれている(結果)」といった具合です。
このように、具体的な社会問題とセットで語ることで、税金が単なる「義務」ではなく、社会をより良くするための「投資」や「助け合いの会費」であるという側面が明確になります。ただ「便利だ」と言うだけでなく、「もし税金がなかったら、その課題はどうなってしまうのか?」という逆の視点を少し混ぜると、より説得力のある深い考察になります。
③ 「これから自分はどうするか」で締めているか
作文のラストは、読後の印象を左右する「出口」です。ここで「勉強になりました」だけで終わってしまうと、非常に勿体ない。最後は、得た知識を「自分の未来の行動」に変換して、前向きな決意を語りましょう。
定石なのは「社会の一員としての自覚」ですが、もう少し踏み込んで、「納税という形で社会を支える大人になるのが楽しみだ」とか、「税金の使い道に興味を持ち、選挙や政治を正しく見極められる目を持っていたい」といった、一歩先を行く姿勢を見せると印象が強くなります。
また、「将来、自分が働くことで納める税金が、また次の世代の子供たちの教科書代になる。そんなバトンを繋いでいきたい」といった、世代を超えたつながりを意識した展望も素晴らしいですね。最後の一文で「私はこう生きる」という宣言をすることで、文章全体が「あなた自身の物語」として完結します。綺麗にまとめることよりも、あなたの熱量が少しはみ出すくらいの方が、審査員の心には深く刺さるものです。
この3つのポイントを意識すれば、間違いなく「読ませる」作文になります。あなたの等身大の言葉で、ぜひ挑戦してみてくださいね。
よくある失敗と直し方
| よくある失敗 | 直し方 |
|---|---|
| 「税金は大切です」だけで終わる | なぜ大切なのか、具体例で説明する |
| 教科書の説明をそのまま写す | 自分が「気づいたこと・感じたこと」を1文加える |
| テーマが広すぎて内容が薄い | 「給食と税金」など、1つのテーマに絞り込む |
| 書き出しが「私は〜を書きます」 | 体験・場面・疑問から書き始める |
| 結びが「これからも税金を大切にします」 | 具体的にどう行動するかを書く |
まとめ
税の作文で大切なのは、次の3点です。
- テーマは「身近な体験・疑問」から選ぶ(書きやすく、自分の言葉で書けるから)
- 起承転結テンプレートで構成を先に決める(白紙で迷わなくなる)
- 「最初の自分」と「調べた後の自分」の変化を書く(審査員の印象に残るから)
テーマが決まれば、あとは1段落ずつ書き進めるだけです。まずは「起」の2〜3文だけ書いてみてください。そこから先は自然に進みます。
