「期限内に提出物を出すことができなくて……」
と困っていませんか?
子どもは「提出物を出さないと先生に叱られてしまう…」と思っているでしょう。
でも「課題をやらなければ」という思いはありますが、
提出物を出さないままになってしまいます。
おなたのお子さんは出さないのではなく「提出物が出せない」のです。
あなたは「子どもが提出物を期限内に出せなかった」という結果を見て、ショックに思ってしまうでしょう。
しかしここでは”なぜ提出物を出さなかったのか”を
考えていくことが重要です。
そして「忘れずに提出物を出せるようなるのか」を考えることがポイント。
本記事では、提出物を出さない子どもの心のうちを分析します。
さらに提出物を出せるようになる対策方法について紹介しています。
あなたと子どもと話し合い”確実に課題をこなし、提出できる”よう進めていきましょう。
提出物を期限内に出さないといけない理由は?
提出物を期限内に出さないといけない理由は「内申点がある」からです。
多くの中学校でテストの約1~2週間前に「試験範囲表」配布されます。
そこには問題集やワークブック・プリント・ノートなどの提出物の
期限日が試験範囲と一緒に記載されています。
各教科を何ページまで解いて答え合わせをして提出という形で指示されます。
課題の内容は授業で先生から説明されます。
先生は、その課題から”授業をしっかり聞いているか”・”積極的に参加しているか”どうかが提出物で評価します。
多くの場合これらの提出物は、テストの数日前やテスト当日に提出期限を迎えます。
では、どうしてこれらの提出物を出す必要があるのでしょう?
なぜなら
先生は授業内容を意欲的に聞いているのか?
主体的に参加しているのか?
ノートに理解したことをまとめているのか?
を評価してるのです。
これらは学習への主体性・意欲として評価され、
それが内申点として高校への入学試験に影響されるのです。
内申点とは「学年ごとの成績を点数化」したものです。
9教科の成績を5段階で評価して、合計の45点満点の点数を評定として記載します。
この内申点は高校受験の際に中学が用意する「調査書」や「内申書」に記載されるのです。
内申書の内容は当日の入学テストとともに評価されます。
入学の合否判定は「当日のテスト」と「調査書」の両方で判断されるのですね。
つまり試験の結果が良くても内申点が低ければ受験に落ちる原因になります。
最近では、当日のテストよりも内申点を重視する傾向が強まっているようですね。
一方で入学試験の点数が芳しくなくても、内申点がよければ合格できるケースもあります。
高校進学のために内申点を良くするためにも、提出物を期限内に出す必要があるのです。
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中学生の提出物を出さない3つの心理とは
提出物を出すことが得意でない子どもにとって、忘れずに提出するのは苦痛なものでしょう。
そのために提出物を期限内に出すメリットをなかなか見い出すことができずに、結局、提出しないままになってしまうことが多くなります。
一方で親は内申点の重要性がわかっています。
そのため「子どもが提出物を期限内に出さなかった」という結果だけを見て、ショックを受けるのです。
しかし子供の立場から見てみると、提出物を出すことができないのには3つの心理的な課題があります。
- 中学生が提出物を出さないことによる「デメリット」を知らない
- 中学生が提出物を出せないのは「反抗」したい時期
- 中学生が提出物を出せない事情がある
そこでここからは、提出物を出さない子どもが抱えるこれらの”3つの心理的な課題”を解説していきます。
【中学生も】定期テストで大失敗。そこからがチャンスの話【高校生も】
中学生が提出物を出さないことによる「デメリット」を知らない
小学校でも宿題は期限期間内に出す必要があります。
先生から未提出が多かったというような話は聞かされます。
しかし中学校のように、提出物を出すことで内申点、引いては高校受験に影響を及ぼすようことで評価を受けることはありませんでした。
そのため「提出物を出さない=怒られるだけ」と考えている子どもが多いのです。
つまり中学生になっても未だに提出物を出さないデメリットを十分に理解していないケースが多いです。
中学校では、小学校の時のように先生が「宿題をしなさい」と言ってくれなません。
自分でしっかり先生の指示を聞いて、自主的に提出物を出すようにする必要があります。
中学生が提出物を出せないのは「反抗」したい時期
子どもは中学校に入る頃になると自我が芽生え始めます。
いわゆる二次反抗期を迎えます。
これまで家の人あれこれ言わなくても勉強をしていた子どもが、突然勉強をしなくなることもしばしばあります。
にもかかわらず、親は一方的に「勉強しなさい」と口に出してしまいます。
しかし「勉強しなさい」という言葉に、子どもはどうしても反抗してしまいます。
そして、かえって勉強に対する興味や関心がなってしまいます。
これは親だけに限りません。
学校の先生との相性が悪いこともあり、その場合には提出する意欲がわかなくなってしまうことも多々あります。
それは提出物を出さない原因になります。
【中学生】提出物を出せないのは障害? 親のできる対応方法を解説します!
中学生が提出物を出せない事情がある
最後に考えられる子供が提出物を出さない要因は、様々な事情があることです。
例えば塾などの習い事で帰りが遅くなり、提出物に取り組む体力と気力がなくなってしまうことがあります。
学校のやろうという気はあるけれど、勉強を十分に理解していなくて、結局わからなくて課題を進めることができない。
昨今の子どもたちは、学校の勉強と部活動、家に帰れば塾や家庭教師と大人以上に忙しい日々を送っています。
そのために1日にしなければいけないことが学校の活動や塾等で終わってしまいます。
そこから学校の課題に取り掛かろうと思ってもエネルギー切れを起こして何もできなくなるのです。
また、小学校の時よりも提出物の難易度が上がります。
わからないことそのままにしていると、授業についていくことも難しくなり、課題を解くことができなくなります。
提出物を期限内に出すための3つの対策方法
提出物を期限内に出すようにするためには、ここまで話ししてきた3つの課題を解消することが必要でしょう。
それらを踏まえて提出物が出せない子どもでも提出物を出せるようになる対策を紹介します。
「提出物を出すべき理由」を子どもと話し合う
提出物を出し忘れる子どもの多くは、提出物を出さないことのデメリットを知りません。
知っていても、その重大さまでには気づいていません。
そこであなたと子どもで
「なぜ提出物をさないといけないのか」
「提出物を出さないとどうなるのか」
「提出物を出すメリット」
と話し合うようにしてみましょう。
ここでもポイントは子どもなりに懸命に考えていることもあるので
「どうして?」と問いかけていくといいです。
できる限り本人の言葉を尊重し、
たくさん本人が喋らせるよう共感的な態度で
話しあいを持つといいでしょう。
子どもの意見ができってから、
次のことを具体的に伝えることが大切です。
・提出物をちゃんと出すことで内申点が上がる
・内申点が良ければ、行きたい高校に行ける可能性が高くなる
・提出物を出さないと内申点が下がる
・内申点が低いと、テストの点数が良くても行きたい高校に行けなくなる可能性が高くなる
など
「なぜ」「どうなるのか」この2点を意識して、具体的に子供に伝えるようにしましょう。
提出物が出せるような「1日のスケジュール」を調整する
子どもは多忙な毎日を過ごしています。
親が、子どもに対して塾や習い事などをさせすぎていることも多いようです。
学校で勉強や部活動をして、夕方から夜まで習い事があります。
そして夜から就寝前まで課題をするという予定では、体力的にも心理的にも余裕がなくなります。
その上で提出物をこなさなければならないのです。
心身の疲労が蓄積した中では、先生の話をちゃんと聞いていても、提出物を忘れてしまうことが多くなります。
結果として提出物を出さない子供になってしまいます。
子どもが忙しい予定となっている場合は、本当に必要な習い事だけを精選する必要があります。
あらためて1日のスケジュールを調整するようにしましょう。
提出物が出せるような「学習予定」を立てましょう
勉強が難しくついていけなく提出物を出さない場合は、いったん遡ってしっかり基礎を固め直す必要があります。
学校の勉強を十分に理解しながら、授業を受けれるよう調整したいものです。
塾では学校で習うことよりも、少し先の勉強をしています。
しかし基礎ができていなければ、塾で教わっている内容も理解できていない可能性が高いでしょう。
もし塾に通っている場合は、先生に個別で対応してもらえるのか相談し、基礎基本を学び直すことができるか聞いてみましょう。
または個別指導の塾・家庭教師に切り替えるというのも良いでしょう。
中学生が提出物を出せない理由: まとめ
提出物を出せない子どもは、提出物を出さないことのデメリットを理解していない、1日が忙しすぎる、課題ができないという課題を抱えています。
そのため、親は子どもに対して提出物が出せるように対策を行う必要があります。
子どもに提出物を出さないデメリットを具体的に説明して、多忙な場合は1日のスケジュールを見直しし、勉強がわからない場合は基礎から学び直すようにしてみましょう。
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